「Steins;Gate シュタインズ・ゲート」アニメ感想―選ばなかった方の世界を選んだらどうなるか
「Steins;Gate シュタインズ・ゲート」と、その続編である「Steins;Gate シュタインズ・ゲート ゼロ」というアニメをNetflixで視聴しました。
何回も泣かせられる印象深いアニメだったので感想を残しておきます(ややネタバレあり)。
感想を書く前に、どういう話か簡単にあらすじを書いておくと、
「電話レンジ(仮)」を使って、登場人物それぞれが「あり得なかった未来」を望んで過去の誰かにメールを送った結果、本当に未来が変わってしまいます。
しかし、その変わってしまった未来は主人公である岡部倫太郎にとって受け入れがたいものだったので、
変わってしまった未来でもなく、元々の未来でもなく、真に目指すべき未来である「シュタインズ・ゲート」を求めて奮闘するという話です。
(1)本来なら見ることのできない「バッドエンド」や、他の誰かにとっての「ハッピールート」を、いくつも見ることができる
私達が生きている現実は、いつでも未来に向かって一直線です。
学校に行けば、その学校に行かなかった場合の未来が訪れることはありませんし、
就職すれば、その会社に就職しなかった場合どうなったのかは分かりません。
そのため、現実を模した小説や漫画やアニメのような創作物でも、主人公が選ばなかった方の未来を選んだ場合の未来を見ることは永遠に叶わないわけです。
しかし、この「シュタインズ・ゲート」というアニメでは、「過去に戻って何度もやり直せる」という設定のおかげで、
「普通なら後々のことを考えると、この展開には絶対にできない」というストーリーでも矛盾なく見ることができるのが魅力だと思いました。
このアニメはゲームが原作ということで、
私もWiiのバーチャルコンソールでプレイしたことのある「学校であった怖い話」というサウンドノベルゲーム(唯一プレイしたことのあるサウンドノベルゲーム)を思い出しました。
「学校であった怖い話」も、正規のルートだけでなく、
他のルートや、ゲームオーバーになるバッドエンドが「えええええっ!?」となる話なのに妙にしっくり来ることもあり、凄く印象深かったのですが、
この「シュタインズ・ゲート」も同じように、主人公が「やり直し」を選ぶような「バッドエンド」が凄く印象に残りました。
私の中で、全話通して一番泣かされるくらい強烈なインパクトがあったのは、
1期の16話の、阿万音鈴羽(あまねすずは)の手紙のシーンです。
個人的には、私はこの子が一番好きですね。
動きもバトル漫画のキャラのような動きで格好いいですし。
2期(シュタインズ・ゲート ゼロ)では、2期のそこまでの積み重ねもあって、20話のるか子のシーンが泣かされました。
このように、見た人それぞれに心に残る「あり得たかもしれない未来」が見つかるアニメなのではないかなと思います。
(2)何も配慮していない素直な感想(ポンコツ&ネタバレ&ぶしつけ感想注意)
それにしても、主人公のオカリンは、これどういうこと!?
片方の子のことが好きと気づいたのに、選ぶルートが何でもう片方の子のルート!?
(1期最後。厳密にはどちらも選んだルートではありますが)。
私は、物語を見るときに、主人公が何を選んだとしても、主人公の意思や選択を尊重する見方をするタイプだとは思うのですが、
主張や筋は通してほしいタイプなんですよ。
2期で、片方の子のいる世界を選んだら、もう片方の子のことばかり考えているし、
かと言って、そのもう片方の子がいる世界を選んだら、選ばなかった片方の子のことばかり考えているしで、私の頭に疑問符が湧きまくりでした。
勿論、2期を見進めると、オカリンの苦悩に納得できますし、
「人間らしいなあ。そんなに簡単に割り切れないよなあ」と腑に落ちますし、
オカリン自体は格好よくて魅力的なキャラだと思います。
ただ、それはそれとして、私の中で、
「選んだ方の子を凄く思い遣って、大切にしてあげればいいのに」と、どちらの世界線の話も見た上で素直に感じました。
その点で言うと、2期(ゼロ)23話のかがりちゃんのように「世界なんかどうでもいい。出会ったことをなかったことにしたくない」という主張や言動をする子が、
主人公かもしくは主人公に絡むヒロインの中にいたら良かったのではないかという気がしました。
ちなみに、かがりちゃんのその主張で、この2期の23話で、かがりちゃんが鈴羽(すずは)と同じくらい好きになりました。
ここまで完全に私の好みの話で済みません。
以上を踏まえた上で、私の思う「シュタインズ・ゲート(理想の未来)」は、
紅莉栖(くりす)ちゃんは、比屋定真帆(ひやじょうまほ)ちゃんと仲良く過ごし(2期最終回にバレンタインチョコをあげ合った仲ですし)、
まゆしぃは、かがりちゃんと仲睦まじく過ごし、
ダル君は、そのままの未来で、
オカリンは、他のヒロインの誰かとくっついて、その子を幸せにする!
これしかない!解散!(アホか)
以上になります。最後に、恋愛の機微がまるで分かっていないポンコツ感想があった気がしますが忘れて下さい。違う世界線の感想だと思います。
それにしても、「シュタインズ・ゲート」、声優さん達が凄かったですね。
2期の未来での一話丸々主人公の掠れた声とか、
女性声優さんだと思っていて、2期で声が変わったときに「誰だろう」と思ってキャストを確認したら同じ人だった衝撃とか、
男性声優陣だけでなく女性声優陣もそうそうたるメンバーで「シュタインズ・ゲート」に命を吹き込まれていました。
次回は、本の話に戻って、本を読んで行くのに便利なツール?サービス?を紹介します。